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臨床研究に関するお知らせ

鎖骨上皮弁再建例における術後機能および予後の後向き研究

1.臨床研究について

 九州大学病院では、最適な治療を患者さんに提供するために、病気の特性を研究し、診断法、治療法の改善に努めています。その一つとして、九州大学病院形成外科では、現在、当院および共同研究施設で鎖骨上皮弁による再建手術を受けられた患者さんを対象として、術後の機能および整容に関する「臨床研究」を行っています。
今回の研究の実施にあたっては、九州大学医系地区部局臨床研究倫理審査委員会の審査を経て、研究機関の長より許可を受けています。この研究が許可されている期間は、2027年3月31日までです。

2.研究の目的や意義について

 頭頸部の皮膚粘膜欠損は悪性腫瘍切除、外傷、感染症などによって生じます。中等度以上の頭頸部皮膚粘膜欠損の治療法としては、主に前外側大腿皮弁や大胸筋皮弁といった遊離皮弁や有茎皮弁による再建術で治療するのが一般的です。この方法で多くの患者さんの症状が軽減されますが、手術時間や手術の侵襲が大きいため、より低侵襲な治療法の開発が求められています。
 鎖骨上皮弁による再建は頭頸部再建に用いられる低侵襲な術式ですが、その報告は多くありません。術後機能に大きく関与する形成外科手術ですが、とくに鎖骨上皮弁を用いた再建症例における術後機能や整容の研究は不十分です。そこで、今回九州大学病院形成外科では、鎖骨上皮弁再建を受けた患者様における術後機能および整容の評価を多施設で後ろ向き研究により明らかにすることを目的として、本研究を計画しました。本研究により、鎖骨上皮弁を用いた再建術を行った患者の術後機能および整容を解析して問題点を明らかにすることで、さらなる機能、整容の向上が可能になると考えます。

3.研究の対象者について

 九州大学病院および共同研究施設(九州がんセンター・北九州市立医療センター)の形成外科にて、2014年1月1日から2023年12月31日までの期間に頭頸部の組織欠損に対して鎖骨上皮弁による再建術を施行された患者様4名(九州大学病院1名、北九州市立医療センター2名、九州がんセンター1名)を対象にします。
 研究の対象者となることを希望されない方又は研究対象者のご家族等の代理人の方は、事務局までご連絡ください。

4.研究の方法について

 この研究を行う際は、カルテより以下の情報を取得します。取得した情報の関係性を分析し、鎖骨上皮弁による手術を行った患者の術後機能および整容面に対する影響を明らかにします。共同研究の情報は各機関で個人情報を加工し、パスワードをかけたうえでUSBメモリにデータを移した後に、手渡しで九州大学病院に集約します。

〔取得する情報〕

術前写真 組織欠損部位 年齢 性別 身長 体重 既往歴 切除術式 切除範囲 TNM分類 皮弁の種類 皮弁挙上時間 皮弁縫合法 術中写真 再手術の有無 術後写真 感染 誤嚥性肺炎 創治癒期間 周術期合併症 嚥下透視検査 食事形態 会話機能 再発の有無 生存期間

5.研究への参加を希望されない場合

 この研究への参加を希望されない方は、下記の相談窓口にご連絡ください。
 なお、研究への参加を撤回されても、あなたの診断や治療に不利益になることは全くありません。
 その場合は、収集された情報は廃棄され、取得した情報もそれ以降はこの研究目的で用いられることはありません。ただし、すでに研究結果が論文などで公表されていた場合には、完全に廃棄できないことがあります。

6.個人情報の取扱いについて

 研究対象者の測定結果、写真、カルテの情報をこの研究に使用する際には、対象者のお名前の代わりに研究用の番号を付けて取り扱います。研究対象者と研究用の番号を結びつける対応表のファイルにはパスワードを設定し、九州大学病院形成外科内のインターネットに接続できないパソコンに保存します。このパソコンが設置されている部屋は、同分野の職員によって入室が管理されており、第三者が立ち入ることはできません。
 また、この研究の成果を発表したり、それを元に特許等の申請をしたりする場合にも、あなたが特定できる情報を使用することはありません。
 この研究によって取得した個人情報は、九州大学病院形成外科・准教授・門田英輝の責任の下、厳重な管理を行います。
ご本人等からの求めに応じて、保有する個人情報を開示します。情報の開示を希望される方は、ご連絡ください。

7.試料や情報の保管等について
〔情報について〕

 この研究において得られた対象者のカルテの情報等は原則としてこの研究のために使用し、研究終了後は、九州大学病院形成外科・准教授・門田英輝の責任の下、10年間保存した後、研究用の番号等を消去し、廃棄します。

 また、この研究で得られた研究対象者の情報は、将来計画・実施される別の医学研究にとっても大変貴重なものとなる可能性があります。そこで、前述の期間を超えて保管し、将来新たに計画・実施される医学研究にも使用させていただきたいと考えています。その研究を行う場合には、改めてその研究計画を倫理審査委員会において審査し、承認された後に行います。

8.この研究の費用について

 この研究に関する必要な費用は、部局等運営経費でまかなわれます。

9.利益相反について

九州大学では、よりよい医療を社会に提供するために積極的に臨床研究を推進しています。そのための資金は公的資金以外に、企業や財団からの寄付や契約でまかなわれることもあります。医学研究の発展のために企業等との連携は必要不可欠なものとなっており、国や大学も健全な産学連携を推奨しています。
 一方で、産学連携を進めた場合、患者さんの利益と研究者や企業等の利益が相反(利益相反)しているのではないかという疑問が生じる事があります。そのような問題に対して九州大学では「九州大学利益相反マネジメント要項」及び「医系地区部局における臨床研究に係る利益相反マネジメント要項」を定めています。本研究はこれらの要項に基づいて実施されます。
 本研究に関する必要な経費は部局等運営経費であり、研究遂行にあたって特別な利益相反状態にはありません。
 利益相反についてもっと詳しくお知りになりたい方は、下記の窓口へお問い合わせください。
 利益相反マネジメント委員会
(窓口:九州大学病院ARO次世代医療センター 電話:092-642-5082)

10.研究に関する情報の公開について

 この研究に参加してくださった方々の個人情報の保護や、この研究の独創性の確保に支障がない範囲で、この研究の研究計画書や研究の方法に関する資料をご覧いただくことができます。資料の閲覧を希望される方は、ご連絡ください。  また、この研究では、学会等への発表や論文の投稿により、研究成果の公表を行う予定です。

11.特許権等について

 この研究の結果として、特許権等が生じる可能性がありますが、その権利は九州大学及び共同研究機関等に属し、あなたには属しません。また、その特許権等を元にして経済的利益が生じる可能性がありますが、これについてもあなたに権利はありません。

12.研究を中止する場合について

 研究責任者の判断により、研究を中止しなければならない何らかの事情が発生した場合には、この研究を中止する場合があります。なお、研究中止後もこの研究に関するお問い合わせ等には誠意をもって対応します。

13.研究の実施体制について

この研究は以下の体制で実施します。

研究実施場所 九州大学病院 形成外科
研究責任者 九州大学病院 形成外科 准教授 門田 英輝
研究分担者
共同研究機関等 機関名 / 研究責任者の職・氏名・(機関の長名) 役割
①九州がんセンター形成外科 医師 嶋本 涼(藤 也寸志)
②北九州市立医療センター耳鼻咽喉科 診療部長 竹内 寅之進(中野 徹)
情報の収集
情報の収集
14.相談窓口について

この研究に関してご質問や相談等ある場合は、下記担当者までご連絡ください。

事務局(相談窓口) 担当者:九州大学病院 形成外科 准教授 門田 英輝
連絡先:〔TEL〕092-642-5687〔FAX〕092-642-5687
メールアドレス:kadota.hideki.239@m.kyushu-u.ac.jp
【留意事項】

本研究は九州大学医系地区部局観察研究倫理審査委員会において審査・承認後、以下の研究機関の長の許可のもと、実施するものです。
九州大学病院長 中村 雅史

外来受付時間

初診
8:30-11:00
再診
8:15-17:00 (自動再来受付機)
8:20-17:00 (窓口受付)
休診日
土・日・祝日、年末年始

九州大学病院

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  • 092-641-1151 (代表)
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