乳房再建
乳がん手術で乳房が失われると、見た目が変化するだけでなく精神的にも大きな喪失感を受け、日常生活に影響を与えます。たとえ高齢であっても「友人と温泉に入れない。」「服を着るのに形を整えるのがむずかしい。」などの悩みが多く、乳房再建を希望される方は少なくありません。
乳房再建には人工乳房（シリコン製のインプラント）を使用する方法、自家組織（腹部の脂肪や背部の筋肉）を使用する方法の二つがあります。2014年より人工乳房が保険適応となり、これまで以上に多くの方が乳房再建を受けられるようになりました。乳房再建を希望される患者様は年々、増加しています。
当科では人工乳房および自家組織再建のいずれも行うことができる施設認定を取っており、乳腺外科の医師と連携し、積極的に乳房再建に取り組んでおります。人工乳房がよいのか、自家組織がよいのか迷われている患者様には、乳房形態に応じてどちらの再建法が適しているかを説明し、患者様自身に再建法を選択してもらっています。乳頭乳輪を切除された方には乳頭乳輪の再建も行っております。
左乳房全摘後。
下腹部の脂肪組織（深下腹壁動脈穿通枝皮弁）による乳房再建後。下垂のある、自然な乳房形態の再現ができる。
＊写真の掲載をご快諾頂きました患者様には感謝申しあげます。
